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阪急梅田から宝塚まで

阪急百貨店と阪急電車〜「新しいようで新しくない、古いようで古くない」〜

阪急百貨店

阪急電車

 平成21年も残り僅かとなりし小春日和の昼下がり、久々に阪急沿線を訪れた。阪急百貨店梅田本店はまだ再建途上。古き善きモダニズムを踏襲した外観にホッと胸をなでおろす。阪急電車も久々に見た。早くも初詣の晴れ着を纏ったお姿だ。開業以来、阪急電車と云えば此の「マルーン」である。ロンドンバスは赤色でなくてはならぬが、阪急電車は「マルーン」でなければ意味が無い。もはや沿線にとってシンボルマークであり、ファッションの一部でもあるのだ。
 阪急電車の上品さは、マルーンの外装や木目調の内装だけでない。宙吊り広告も上品そのもの。くだらない週刊誌の宙吊りなど一切無い。沿線の風格に相応しい企業やお店だけが、車内広告に掲載される。車内のモニターを見ると、タカラジェンヌが住宅公園のPRをしている映像が流れていた。

阪急今津線

 西宮北口から今津線に乗り換える。今津線に乗るご婦人方は、特にセレブと云う感じはしないものの、落ち着き払った態度が見て取れた。関西へ来て、初めて自分の身なりと靴を意識した。写真の電車は5000系〜拙者が小学生の時代でも、特に新しくも無い中堅の電車だった。関東では考えられないほど長く使われている訳である。改修を重ねて、往時の雰囲気は残っていないが、美しいマルーンの車体はかえって深化している。

いよいよ宝塚〜大劇場前に到着であります

宝塚駅宝塚駅

花のみち

宝塚

 宝塚駅を下車した。阪神淡路大震災で大きな被害を受けた宝塚市。立派に復興した阪急宝塚駅であるが、やはりモダンな雰囲気を崩していなかったのが嬉しい。ショッピングモールを抜け、花のみちを散策する。宝塚大劇場へ続く有名な遊歩道である。戦前まで多くの財界人・文化人が移り住んだことで、近代的で豊かな生活文化を育んだ「阪神間」の世界〜これからも独特の雰囲気でもって文化を発信していってほしい。

宝塚大劇場

小林一三

見えて来たのは宝塚大劇場〜そして阪急電鉄創始者の小林一三先生の銅像

 郊外に住宅街を造成し、駅直結の百貨店を建設し、集客のために歌劇団まで作る!こうした「沿線開発事業」のモデルを作ったのが、阪急の創業者小林一三先生である。何でもいいから作ればいいのではない。文化的創造が伴っていなければ、意味が無い。此の界隈が阪神間モダニズムなどと評されるのは、作るもの一つ一つに伝統的価値観と、神戸から流入した西洋文化が融合し、独特の様式が育まれた結果であろう。宝塚もまた、こうした文化活動の影響を受けた街づくりが今も続いている。




 武庫川を散策してみた。カモメのような鳥さん達が近寄ってくる。エサを呉れると思っているのかしら。カモメ?さん達は拙者に寄り添うように暫く低空を飛んでいた。鳥さんまでが、優雅そのものである。さて、武庫川からはバウホールを間近に見る。此処は新人さん向けの小劇場だ。

→次ページ:タカラヅカのある風景〜今津線とのツーショットもお楽しみください。

阪急的モダニズム〜「タカラヅカのある風景」

阪急梅田から宝塚まで

タカラヅカのある風景

宝塚大劇場〜あんなシーン、こんなシーン

宝塚ホテル〜夢の続きは・・・

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