川越散歩 > HOME

.

川越散歩〜其の壱

新婚旅行は川越でしたなんて誰も信じないかも知れないけど本当の話

 札幌から半年遅れで彼女が東京へやってきた。此処で漸く結婚と云う人生の区切りが。我々は典型的なジミ婚だった。役場へ届け出を提出た後に向かったのは府中の大国魂神社。其処で神前の結婚式を挙げたと云う訳で無く、賽銭箱の前で二人の誓いを宣言しただけだ。そんな訳で、初めて二人で遠出したのが川越だったから、いつしか「新婚旅行=川越」と云う話がネタになった訳である。では、新婚初の「ぐだぐだした」旅の様子をつぶさに振り返ってみるとしよう。

西武電車で川越へ向かう!



↑久々の西武新宿線↑

 相模原に住んでいた時代、西武電車にお世話になったことはほとんど無かったが、多摩の住民となると、西武電車と云う存在が急に身近に感じてくる。西武新宿線の終点は本川越駅〜有名な壱番街通りに最も近いのは本川越駅だから、迷わず西武線に乗ることにした。実は国分寺経由で乗ったので、もちろん普通列車だ。新婚早々、レッドアローでも乗って良かったかも知れないが、其処まで知恵が働かないと云うのだから前途は多難である。本日はいい天気なもんだから、車内は観光客らしき乗客で超満員だ。

大正浪漫夢通り


 本川越駅から、川越最大の観光スポット「壱番街通り」へ行く途中に「大正浪漫夢通り」がある。大正時代に建てられた洋館が多く残っている訳だ。何だろねー此のやうな西欧的都市文化は「阪神間モダニズム」の余波なのかもしれない。今の人は信じないだろうけど、昔は大阪・神戸こそ西欧文明の窓口だった訳で、こうして埼玉くんだりまで流入した文化が、震災も戦災も免れて、こうして生き証人となっている(なんとも強引な阪神間モダニズム的史観だ)。


 大正浪漫〜実は拙者の美意識の物差しでもある。新婚の写真が、大正時代的セピア色の世界にこだわった訳である。だからこそ、此のような空間はパラダイスだ。さて、どんどん歩いているうちに雰囲気は大正時代から一気に江戸時代へ。小難しい歴史の薀蓄にとらわれることなく、何となく散策するにはちょうどいい。まさに「埼玉をぐだぐだ旅する」にふさわしい場所なり。

電線も地中化されてすっきりした街並み

 いよいよ小江戸・川越のメインストリート「壱番街通り」へやってきた。御覧のとおり普段は歩行者天国じゃないんですよ。普通の生活道路と云う感じで路線バスも走っている。両側に建ち並ぶ商家のほとんどは、観光客向けの土産物店や飲食店等になっているようだ。土産物店は、御婦人が喜ぶやうな和雑貨の店がズラリ。




「芋菓子」の暖簾が見えるが、川越と云えば薩摩芋。川越金時をお土産に買う。職場の仲間に御礼がてら配るもので、実はいい買い物だった。内心、薩摩芋バウムクーヘンも食べてみたかったが、手が塞がって来たので次の機会にでも。芋菓子も、種類が多いので選ぶのも困ってしまうぐらい。  

いよいよ川越の「ランドマーク」を見る

 壱番街通りの途中に、「時の鐘入口」と云う交差点があるので、其処を右に曲がればいいから分かりやすい。なるほど、テレビでよく見るあの風景だ。↓の写真は、午前11時くらいの撮影だけど、写真に写っていない下界は黒山の人だかり。まともに歩けないくらいの人出だった。此処まで観光客を吸引する川越の力は侮れない。





↑たまたまボンネットバスがやって来た!  

川越で最も気に入った大正浪漫的光景・・・


↑の洋館は、拙者が最も気に入った建物。埼玉りそな銀行川越支店。旧八十五銀行として建てられたそうで、今もなお現役の銀行として稼働しているのが嬉しい。不思議だなーと思ったのは、西欧的建物だっちゅーのに、江戸時代の商家と何の違和感なく共存して見えるところ。日本の景観を壊したのは、明治・大正の洋館ではなく、戦後の経済成長期以降、無秩序に林立した無味乾燥な建築物なのだろう。

メインストリートから一歩中へ入っても味がある


 少し静かそうな場所へ行ってみる。「時の鐘入口」の手前を左に曲がると、長喜院と云うお寺がある。其処までの参道も此のとおり風情ある石畳。途中に人力車が置いてあった。是は営業しているのか、オブジェなのか、よく分からなかったが。



最後に「喜多院」を巡って一旦お開き


 最後に喜多院を巡る。川越散策は半日で終わってしまった。まだ川越の愉しみ方がよく分かっておらず、昼ご飯は池袋で食べようか?と云うことになって、早々川越の街を後にすることになった。芋菓子の魅力にハマるのは、もっと後のことである。さて、帰りは東武東上線で池袋へ向かうことにする。東武電車に乗るためには、川越駅より川越市駅へ行く方が若干近いようだ。

→次ページ: 晩秋の川越

埼玉をぐだぐだ旅する〜川越散歩

新婚旅行は川越です

晩秋の川越

HOME



.
copyright (c) 2007 sagamitaro. All Rights Reserved.
inserted by FC2 system