分類不能な施設群 > HOME

.

聖天宮(坂戸市)

埼玉県坂戸市に突如現れた台湾のお宮

 此処は何処?台湾?→実は埼タマ県です〜そんなディープスポットがあることは噂に聞いていた。なにせ埼タマ県は広い。場所は坂戸市内にあって、最寄駅は東武東上線若葉駅。しかも駅からとても歩けそうにない距離だ。此のスポットを制覇するのはしばらく見合わせていたが、思わぬきっかけで実現する運びとなった。クルマを買ったからだ。

聖天宮でラパンと記念撮影聖天宮前〜誰もいない!

 12月のよく晴れた日曜日、ついに聖天宮へ行って来た。水平線が見えそうなほど広大な農村地帯に突如現れたのは、明らかに場違いな絢爛豪華な建築物。周囲とのギャップに驚いたが、絢爛豪華な雰囲気にしては見学者がチラホラ、と云う寂しさもまたギャップ激しい。

聖天宮の入り口〜天門

ほんとに入っていいの?と躊躇するよな

 此の景色は日本ぢゃない!屋根の上の作り込みを見て「少なくとも是は本物、ガチで作っている」ことは想像できた。ところで、此の寂しい雰囲気は何であろう。本当に入っていいのか躊躇してしまう。

聖天宮〜天門

 あっ人がいる!営業しているんだ、と安心する。左側に受付があってそこで入場料を払った。大人参百圓也。

聖天宮〜鼓楼

 天門と云う門をくぐり、前殿と云う建物を眺めたところ。天門から前殿の間の広場も相当な広さである。子供がサッカーできそうな程の広さだ。なにせ、観光客もまばらなので、好きなように写真だけ撮っていられる。広場の横にはトイレもちゃんとあった。もちろんバリアフリー仕様のトイレだ。


 解説書によると、台湾の宮大工さんが昭和56年から作業を始め、平成7年に完成をみたと云う。完成から二十年は経っている訳だが、平成に完成したからって侮ることなかれだ。此の細部に至るまでの作り込みは、どうみても本物。


 壁も此のとおり細かく彫り込んでいる。全てが立体的で、コピーしたりラッピングしたりで誤魔化せるもんじゃない。

聖天宮

 いやー、此の細部に至るまでの作り込みを見ながら感心してしまう。そして「快晴の日を選んで行って正解!」だった。燃えるような青空(なんじゃその表現)に映えるのだ。正面が逆光にならない位置関係も幸いしている。もしかして意識して設計した?

聖天宮の本殿

そもそも此のお宮は「道教」です

 さて、やっと本殿に入ってきました。此処で管理人さんから簡単な解説を聞くことが出来た。拙者は昔から宗教に疎いので、そもそも此処が何の施設なのか全く知らないまま来ている訳だ。
 管理人さんによると、端的に言うと「寺」より「神社」に近いと云う。確かに、あちこちに置かれている「おみくじ」を見て、神社っぽいところがあるものの、本殿の雰囲気はお寺に近い。性格に言うと道教になる。風水やら陰陽道やら、日本にも少なからず影響を与えている存在。其の割にはお客さんが少ないな。
 何故坂戸市に台湾のお宮なのか不思議だが、たまたま空き地を有効活用とか云う話じゃなくて、道教の偉い上人様が「日本國埼玉縣坂戸市に建立せよ!」とのお告げを聞いたため、なんだって。

このインテリアは中華民国!

 本殿横の貴賓室(写真右上)で休憩。ソファやパーテーションの雰囲気はバリバリ中華民国であります。参百圓でこんな所で休憩も出来るとは良心的だが、なにせ訪問客が少ないからのんびり出来る。

聖天宮

 日本ぢゃない、此処は明らかに日本ぢゃなーい!

帰りがけに「ジョンソンタウン」へ

ジョンソンタウン

 坂戸市から407号線をひたすら南下して入間市内へ入る。此処でちょっと見ておきたい街があった。入間市内にある「ジョンソンタウン」だ。いったいどんな街なのかと云うと、アメリカンな飲食店や雑貨店が軒を連ねている。旧米軍住宅時代の景観を壊さずに、其のままアメリカンな雰囲気を敢えて残しているのだ。川越が「江戸時代」を保存し、ジョンソンタウンは「冷戦時代?」を保存している。

ジョンソンタウンジョンソンタウン

 たかが埼タマ、されど埼タマ・・・住民に信念さえあれば、周囲を唸らせるほどの街が出来上がる。高くそびえるタワーを建てればいいなんて途上国の発想。古い住宅を壊して高層マンションを建てるのも途上国の発想だ。そんなもの、数年も経てば飽きられ、忘れ去られて行く。その地域が経験した歴史を直視し、継承してこそ差別化が出来るのではないか。

→次ページ:平林寺und陸自広報センター

埼玉県〜分類不能な施設群を訪ねる

食堂車カフェの愉しみ

坂戸市に突如現れた台湾のお宮

平林寺und陸自広報センター

HOME



.
copyright (c) 2007 sagamitaro. All Rights Reserved.
inserted by FC2 system