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晩秋の指宿

長崎鼻・竜宮神社(指宿)〜九州の南の果てまで向かう

 令和元年11月も中旬であるが、鹿児島県はまだまだ暑いのである。引越後の混乱も一巡し、少し遠出をしてみようということになった。まず目標に上がったのが指宿だ。ちっとも遠くないかも知れないが、片道運賃が1,020円もするから、結構遠い訳である。今回は初めて鹿児島市から外に出る訳で、しかも指宿枕崎線の様子を観察出来るとあって、また子供みたいに前夜から寝付けなかった。


 指宿駅に到着し、南国らしい雰囲気を堪能する。生えてる植物から違う訳である。天気も素晴らしいが、桜島の灰もこっちに来ない日なので安心だ。そこから路線バスに乗って長崎鼻へ向かう。長崎鼻とは、いわいる岬の先端みたいな場所で、そこには竜宮神社なるものがある。要は、浦島太郎伝説の場所らしく、竜宮というのはそもそも琉球のことだそうだ。まぁ地理的に沖縄の方を向いている岬だから、はるか南方の島々へのロマンを掻き立てる雰囲気はある。なんか作り物っぽい神社で、どれほどのご利益があるか分からないが、素晴らしいのは開聞岳を望む絶景であろうか。

県立「フラワーパーク」から眺める開聞岳も素晴らしい!


 

 フラワーパークとは、県庁が運営しているらしい有料公園で、まぁ花が咲いているだけなのだが、欧風庭園はそこそこのクオリティーだった。我々はそこから「日本最南端のJR駅」である西大山駅へ向かったのだが、西大山駅へ向かう手段は徒歩しかないのである。周囲は畑が広がり、家なんか一件も無い。果てしなく続く一本の道をひたすら歩くのだ。左手にずっと開聞岳が見えていた。開聞岳が見える限り、何処に居ても絶景スポットなり。
 

西大山駅〜秘境駅ながら観光客で賑わっている

 指宿枕崎線の西大山駅へ到達。ここまで40分くらい歩いたろうか。さすが秘境という感じだが、実は駅前は結構賑わっていた。駐車場があって、観光客がクルマや観光バスでわんさか訪れているのだ。これらの観光客を列車が運べないのが実に不思議だ。


 駅前は観光スポットを意識してか、お花が植えられていて、何だかそこには愛が感じられる。駅前に物産展のようなお店がある。限りなく観光客しかいなくて、生活利用者はいないのではないか。やはり南の果ての秘境駅に相応しい雰囲気を持っている。そしてお目当ての黄色いポストは、駅入口のすぐ横に立っていた。周囲には花が植えられており、九州っていつからこんなメルヘンな世界になっちゃったのか、と可笑しかった。ここで「転居のお知らせハガキ」を投函した。(ちゃんと配達されるよね?)

★西大山駅は、当管理者執筆の小説の舞台に



 西大山駅の夏は、ヒマワリの花々に彩られるという。最南端の秘境駅に咲くヒマワリ畑〜この神秘的な風景に触発されて、当管理者執筆の小説「誰かが見た結末」の舞台になりました。小説についてのネタは→こちらから

最後は「指宿のたまて箱」に乗車


 指宿で時間調整して、鹿児島中央駅への帰路は「指宿のたまて箱」に乗車だ。ツートンカラーの既成概念を覆した配色が小気味いい。水戸岡アート炸裂な作品だ。とにかく、フラワーパークから西大山駅までの40分の徒歩行軍に疲れたのか、拙者も嫁さんも車内で爆睡だった。ロマンスシートが心地よ過ぎたのだ。






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かわいい九州「鹿児島―薩摩半島編」

晩秋の指宿

知覧:英国館に武家屋敷






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