鞆の浦   宮島 > 広島〜平和を願う旅トップページ HOME

.

安芸の宮島を訪ねて

新幹線で広島に着いたのはお昼


 宮島口に着いたのは一時過ぎ〜時間を気にしながらの行動だった。宮島フェリーの乗り場へ行くと、JR系と広電系のフェリー乗り場があって「宮島行くにはこっち!」とうるさい程の看板が。是らが景観としていまいちだと、近く改善される方向だとか。今回は切符の都合でJR系に乗ることになったが、桟橋も延々と工事中。将来、どんな風になるか楽しみである。


 いよいよ厳島神社の鳥居が見えてきた。広電系の宮島松大汽船は宮島まで一直線で進むが、JRのフェリーは少し遠回りして鳥居の前をいい感じで通り過ぎてくれる。お客さんのほぼ全員がデッキに上がって鳥居を撮影してた。当たり前やけど。

出迎えてくれたのは「鹿!」


 宮島へ上陸し、厳島神社の参道へ歩いて行くと、出迎えてくれたのは鹿だ。出迎えて、と云うより待ち構えている感じ。かわいい顔して考えてることは腹を満たすことだけなのだ。此の界隈で手提げ袋を持つのはよろしく無いらしい。鹿が袋の中身を覗いたりするし、紙袋なら食べ始めることもあるとか(笑)。鹿が「なんかくれー」と近寄ってきたので、触りたくないけどお尻をポンと叩いて退散させた。お店の前で熟睡中の鹿も居る。同じように地面でボケーっとしてる鹿がたくさんいる。女性観光客らが「かわいい!」となでなでしてるけど、鹿は毎日風呂に入る訳ぢゃないから、ノミやシラミが手に一杯付いてるんじゃない?
 此の「お行儀の悪い鹿さん」は、拙書「相生橋にて」の場面の一つになった。油断してると紙袋ごと食べようとする鹿さん、アケミは激怒して鹿のお尻を叩いて退散させる。昭和二十年の世界に手紙を送るために、宮島で記念写真を撮ることになったアケミとサキ子、写真屋が鹿を呼び寄せると、まるで魔法にかかったように寄って来る、と云うシーンだ。実際に見たら、食べ物で釣ってるみたいだけど。

★拙書へのリンクです(アマゾン)。

 相生橋にて (∞books(ムゲンブックス) - デザインエッグ社)

 なんでも此の鹿達の多くが、奈良公園の末裔らしい。終戦直後、宮島はGHQに接収されたが、兵士らがハンティング目的で鹿をバッタバッタ撃ち殺していった。神の使いを、である。連中はバカだから千数百年の歴史を誇る宮島の何たるかを理解する気も無かったのだろうが、広島市内も宮島も、戦争で惨憺たる被害を蒙った訳だ。当時の鹿もこんなにボサーっとしてたかは分からないが、素手で捕まえられそうな鹿をわざわざ射殺するのも間抜けだな。此の一方的虐殺によって宮島の鹿はほとんど殺され、代わりに奈良公園の鹿が連れてこられたそうだ(諸説あり)。

みーやじーまの、しゃーもーじ


 参道の途中で、出ました「宮島と云えば→しゃもじ」を象徴するモニュメントが。拙者が小学生の時分、高校野球で広島県代表が甲子園に出たとき、応援団がみんなしゃもじを叩いて応援してるシーンを思い出す。だから広島=しゃもじ、と云うイメージは昔からあった。それと吉本新喜劇の島木譲二のギャグ「みーやじーまの、しゃーもーじ」を思い出す。島木譲二のネタは、「カンカンヘッドは男のロマン」などと云って一斗缶を頭に何回も叩いてみせるギャグがあるが、派生型で「みーやじーまの、しゃーもーじ」と頭に宮島名物のしゃもじを叩くのだ。他に灰皿とか「いい音鳴子」とか、痛いのにようやるわ、と思い出し笑いする。しゃもじは冷やかし半分の縁起物と思っていたから、某首相がロシアの侵略に命懸けで立ち向かうウクライナへ「必勝しゃもじ」を贈呈したと聞いて我が耳を疑ったのである。

いよいよ境内に入る〜映画「連合艦隊」の一場面を思い出す


 何だか海面が澱んでいる。これは干潮が近くなっているのかな?と思った。満潮の時、干潮の時、どっちのシーンがいいのかは人次第だと思うけど、やはり拙者は満潮の時の方が絵になると思う。
 景色を眺めていて、いきなり映画「連合艦隊」の場面を思い出した。子供の時分に見た映画のかすかな記憶だ。死地へ赴くことが分かっている海軍士官(永島敏行)は、美しい嫁さん(古手川祐子)と宮島へ形だけの新婚旅行に行く。戦地へ赴いた彼は帰って来なかった。彼は未亡人となった彼女を、やはり海軍士官である弟(金田賢一)へ託していたが、その彼は戦艦大和へ乗り込むことに。二人は最後に厳島神社で出会うが、二人の男に翻弄される彼女にしてみればたまったもんじゃない。彼女を哀れに思った弟君は、何があろうとも生きて還って来ることを決意するが・・・


 で結局そうはならないんだよなぁ。続きは大和ミュージアムでやりたいとこなんだけど、呉に行く時間も無いので続きは数年後のお楽しみで。そう云えば映画「連合艦隊」で財津一郎も出てたっけ。ピアノ売ってちょーだーい!のCMを思い出して、また思い出し笑いしたよ。

次ページ:厳島神社→ロープウェー→獅子岩→そこで挫折・・

安芸の宮島を訪ねて

お行儀の悪い鹿さんは・・・

獅子岩で見事に挫折

広島〜平和を願う旅トップページ HOME


.
copyright (c) 2007 sagamitaro. All Rights Reserved.
inserted by FC2 system